コンバージョン数が減少する原因をロジカルに見極める

リスティング広告の主要目的は、言うまでもなくコンバージョンを獲得して収益を上げることにあります。適切な広告の運用を続けていれば、一定期間に獲得できるコンバージョン数は増加してゆくのが普通ですが、それでも何らかの理由によりコンバージョン数が減少傾向を示すこともあります。

コンバージョン数が減少した原因を突きとめるためには、まず最初にコンバージョン発生の原理を理解しておく必要があります。

コンバージョン発生の流れ

コンバージョン発生の流れ

具体的な数字を当てはめて説明すれば、インプレッション数「1000」に対してクリック率(CTR)が「10%」の場合、クリック数は「100」になります。そのクリック数に対するコンバージョン率(CVR)が「5%」の場合、最終的に獲得されるコンバージョン数は「5件」になるわけです。

このように、コンバージョン数の多寡には、それを生み出すインプレッションやクリックの数が影響します。したがって、一口にコンバージョン数の減少と言っても、純粋にコンバージョン数のみが減っているのか、それともインプレッションやクリックの減少に起因するのか、その点を見極める必要があります。

インプレッション数が減少している場合

大本である広告の配信機会が減り、それによってコンバージョンが減少するケースです。

  • 追加登録した「対象外キーワード」の影響で広告配信が過度に抑制されている
  • 追加入札した高額キーワードが他のキーワードの配信機会を奪っている
  • 追加入札した高額キーワードが予算を喰い潰している
  • 入札キーワードや広告が審査で「掲載停止」になった
  • 広告の掲載順位が下がり配信機会が減った
  • 入札キーワードの検索数そのものが減少した

etc.

クリック数が減少している場合

インプレッション数は現状維持もしくは増加しているにも関わらず、クリック率(CTR)の悪化によって広告がクリックされる回数が減り、それによってコンバージョンが減少するケースです。

  • 部分一致で引き当てられる割合が増え、検索クエリーと広告文との適合性が下がっている
  • 広告の掲載順位が下がった影響でCTRが悪化した
  • 「賞味期限切れ」の広告が放置されている(季節限定、期間限定など)
  • 魅力的な競合広告が出現し、クリックを奪われている

etc.

コンバージョン数のみが減少している場合

インプレッション数やクリック数は現状維持もしくは増加しているにも関わらず、コンバージョン数のみが減少しているケースです。コンバージョン率(CVR)の悪化というかたちで認識されます。

  • 商品の在庫切れ等によるランディングページの不備
  • 類似の商品やサービスを扱う競合の出現
  • 追加した入札キーワードや広告と、ランディングページとの適合性がよくない

etc.

コンバージョン数が減少する要因は、大別すると上記の3つ(インプレッション起因、クリック起因、コンバージョン起因)ですが、もちろん各パターンが複合的に絡み合っている可能性もあります。

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