AdWords広告の「品質スコア」に関する基本知識

AdWords広告の「品質スコア」に関する基本知識や、それを意識した運用のコツに関してまとめた英文記事が公開されていました。

例によって、重要部分を抜粋してご紹介。

品質スコアと「マッチタイプ」

AdWords normalizes for match type. You’re not going to be penalized for using broad match or rewarded for using exact match.

アドワーズの「品質スコア」には「マッチタイプ」による有利不利がない。「部分一致」を使用することで品質上の不利益を被ることもなければ、「完全一致」による見返りもない。

いまいち意味が分からないという方は、こちらの記事を参照してください。現在のスポンサードサーチとアドワーズは同種の配信システムを使っていますから、同じ仕組みになっています。

品質スコアと「広告掲載順位」

AdWords normalizes for ad position. Aim for the positions that make sense for your business. Lowering ad positions that by definition enjoy a worse CTR does not harm your keyword Quality Score or any account-wide factors.

アドワーズの「品質スコア」には「広告掲載順位」による有利不利がない。あなたのビジネスにとって意味のある順位を狙うべし。広告の掲載順位を下げれば、当然ながらCTRは悪化するが、それによってキーワードの「品質スコア」や関連するアカウントレベルの要素が悪影響を受けることはない。

詳細については、以前にこちらの記事で書きました。現在のスポンサードサーチとアドワーズは同種の配信システムを(以下同)

品質スコアと「除外キーワード」

You can’t improve Quality Score with negative keywords. (Really?) Well, I’ve heard that said by a high-ranking Googler, and no, I don’t really believe it.

「品質スコア」を「除外キーワード」によって向上させることはできない。(本当だろうか?)Googleのエライ人はそう言っていたが、私は信じていないぞ。

「品質スコア」算出の仕組み上「できない」はず。だからといって「除外キーワード」を使わない理由にはなりませんが。

アカウントや広告グループが品質スコアに及ぼす影響

While there is an account-wide Quality Score factor (enough bad history across the board can affect your whole account), one of Google’s top AdWords architects has denied that there is a specific factor at the ad group level. One badly chosen keyword in an ad group won’t “contaminate” others in an ad group.

アカウントレベルで「品質スコア」に影響を及ぼす要素が存在(あまりにも過去の運用品質に問題があれば、アカウント全体にその影響が出る)する一方、あるアドワーズのトップエンジニアは、広告グループレベルにおいて「品質スコア」に影響を与える要素の存在を否定した。ひとつの見当違いなキーワードが広告グループに存在したとしても、他のキーワードの品質を落とすことはない。

個々の「キーワード」と「広告」と「リンク先ページ」の適合性を考慮した広告運用をしていれば、必然的にアカウント全体でも「質」の高い内容になるはず。その意味では、アカウントレベルの要素は特に気にしない。

なお「見当違いなキーワード」は別の広告グループに移しましょう。「品質スコア」の問題ではなく、そもそもパフォーマンス的に。

品質スコア決定に一番影響するのは?

Current industry consensus is that 50 percent to 75 percent of AdWords keyword Quality Score comes down to CTR, with personalization elements adding complexity.

最近のSEM業界における共通意見。アドワーズの「品質スコア」を決定する要素のうち「50~75%」は、CTRが占めている。そして個別の要素が、複雑性を加味する。

AdWords広告はクリックされて初めてGoogleの収益になるわけですから、「クリック率」の高いキーワードが「優遇」されるのは当然と言えば当然。

品質スコアと「ランディングページ」

“Landing page experience” is another component of Quality Score. It’s probably exaggerated by third-party pundits today.

「ランディングページの利便性」も「品質スコア」決定の要素として挙げられる。第三者的な「評論家」によって過大評価されている面はあるだろうが。

リンク先ページの品質がキーワードの「品質スコア」に与える影響ですが……「加点」はないが「減点」はある。そのようにアドワーズの中の人に聞いたことがあります。

品質スコアへの執着

It’s not a good idea to obsess over Quality Score.

「品質スコア」に執着することは良い考えとは言えない。

執着すべきはコンバージョンであり収益。

品質スコアと「ブランドターム」

In a Quality Score world, trying to finesse your spend by not buying your brand keywords is a counterproductive strategy. You need to own these and you need most variations of these to become 10s.

「品質スコア」重視の観点から言えば、社名やブランド名のキーワードへの入札を避けることで広告費を抑えようとすることは、非生産的な戦略である。それらのブランドタームや関連語句にキーワード入札し、最高の「品質スコア」を狙うべきだ。

ブランドタームへの入札は比較的高いCTRが期待できますから、確かに「品質スコア」は上がりやすいと言えます。個人的には、「品質スコア」の話とは無関係に、ブランドタームへは入札すべきかと思いますが。

最後に

AdWords広告の「品質スコア」について詳しく知りたい方は、まず最初に、以下の公式ヘルプのコンテンツを見るのがよいかと思います。

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