アクセス解析してたら「虫眼鏡SEO」業者の手法が詳しく分かった件

自分のサイトのアクセス解析を行っていたところ、「虫眼鏡SEO」業者による多数のアクセスを確認。

「虫眼鏡SEO」業者による訪問

上記キャプチャは関連する検索クエリーの一部ですが、「業者名+虫眼鏡(ヤフー関連ワード)削除」といった検索クエリーが、合わせて約30種類。

なぜこれらのキーワードでアクセスがあるのかといいますと、過去に書いた以下のブログ記事が原因です。

当該業者名に関しては記事中で一言も触れておりませんが、おそらく自然検索の「部分一致」的なアルゴリズムで引き当てられ、これらの検索クエリーによる検索結果の1ページ目に表示されているらしい。

一部の検索クエリーについては、実際にヤフーの「関連検索ワード」として表示されており、そこを経由したアクセスも含まれているかもしれませんが、大半は「虫眼鏡ワード」としての表示を確認できず、業者が実際にクエリーを検索しての訪問という認識で間違いないでしょう。

おそらくは、「虫眼鏡SEO」を行う業者が、自社サービス関連のクエリーを「関連検索ワード」として表示させようという意図で検索しているのではないかと。

よい機会ですので、その手法の詳細を分析してみました。

見せてもらおうか、虫眼鏡SEO業者の実力とやらを。

最初にヤフーの「関連検索ワード(虫眼鏡)」表示ロジックを再確認

前提知識として、ヤフーの「関連検索ワード」はどういった仕組みで表示されているのか。

「関連検索ワード」とは、Yahoo!検索の利用者が入力したキーワードと組み合わせて検索されるキーワードや、関連性の高いキーワードを機械的に収集し、検索回数の多いものを自動的に表示することで、再検索を補助する機能です。

したがって、関連検索語句として表示させたいキーワードの「検索回数」が重要な意味をもってくるわけです。言い換えれば、対象クエリーが何度も繰り返し検索されることが必要となります。

このことを踏まえて、当該クエリーを経由したアクセスの詳細、ひいては「虫眼鏡SEO」の手口を検証してゆきます。

検索結果のリンクがクリックされている

アクセス解析で計測されているということは、検索結果画面のリンクをクリックし、リンク先のウェブサイトへ実際に訪問しているわけです。

これはつまり、単に検索するだけではなく、検索結果リンク先への訪問が重要な意味を持つということなのかもしれません。単にひたすら検索を繰り返すだけでは、明らかなスパム行為と見なされるのかも。

もちろん、クリックされているのは検索全体のごく一部であり、その背後にはクリックを伴わない膨大な数のインプレッションがあるはずですが。

要するに、虫眼鏡SEOを目的とした不自然な検索ではないことを装う必要があるということです。

「新規」の訪問率が「100%」である

ユーザータイプがすべて「New Visitor」となっていました。

つまり、既存ユーザーの再訪問ではなく、すべて新しい(と認識される)ユーザーによるアクセスということ。

クッキー情報を削除しての検索を繰り返しているのか、外注先にクエリー単位で「一度限り」の検索を指示しているのかは不明ですが、とにかく重要なのは、新規ユーザーによる検索に限るという点になるようです。

大半がPC経由の検索である

デバイスカテゴリを確認したところ、ほとんどすべてが「desktop」でした。

そもそもPC経由の検索であることが重要なのかもしれませんし、PC検索における関連検索ワード表示を狙っているからという理由も考えられます。

大半が中国からのアクセスである

検索元の地域情報を確認したところ、大半の国コードが「CN」になっていました。

すなわち、実際の検索作業は中華人民共和国に外注している模様。

蛇足ですが、訪問ユーザーが使用しているOSは高確率でWindows XP、ブラウザはInternet Explorerがほとんどでした。他のブラウザとしてMaxthonが散見されるのはお国柄でしょうか。

何はともあれ、Windows XPのデフォルトブラウザでせっせと日本語検索する中国人の姿が目に浮かびます。

週7日24時間ひたすら検索している

週7日&24時間、まんべんなくアクセスされているようです。

平日昼間の検索作業だけではなく、夜勤や休日出勤や自宅に持ち帰っての作業等あるのかもしれません。

ちゃんと休みは取れているのでしょうか。ひょっとするとブラック企業なのでしょうか。労働者諸兄の健康状態が大変心配です。

まとめ

以上、さまざまな角度から「虫眼鏡SEO」の手法について分析してきましたが、まとめると以下のような感じでしょうか。

中国人が旧式のOSで24時間絶え間なく日本語キーワードで検索している

「虫眼鏡SEO」をスパム行為と断じているヤフー社におかれましては、中国からのアクセスを除外することで、「関連検索ワード」選別のアルゴリズムを多少なりとも改善することができるのではないでしょうか。

もちろん、以下の対策は別途取り組んで頂くとして。

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