YDNの「ディスプレイ広告」で「検索行動」を喚起するという禁断の裏技

少々ダークサイドなネタを綴ってみる。昨日の「広告管理ツール」不具合のストレスによって暗黒面に堕ちたダーク・ジェダイの独白。

総じて「クリック率」の低いYDNですが、視点を変えれば、検索連動型広告よりも優れた特徴があります。それは……

圧倒的なインプレッション数

検索連動型広告である「スポンサードサーチ」と比較した場合、獲得できる「インプレッション数」については、明らかにYDNに軍配が上がります。平均的なCTRが低いわけですから、それを補う膨大なインプレッションが無ければヤフーは商売にならないので当然。

そして、インプレッション数が多いのにクリック率が低いということは、言い換えれば低コストで広告の「露出」が稼げるということです。

では、YDNにおける大量のインプレッション数を活かした広告戦略はないのか?

リアルとウェブの連動マーケティングとして「○○で検索」という広告手法があります。リアル媒体の広告から「○○で検索」とか「続きはウェブで」といった文言で誘導し、特定の「検索クエリー」を検索エンジンで入力させ、SEOやら検索連動型広告で上位表示させた自社のプロモーションサイトに集客するという方法です。

その戦略を応用すれば、「YDNのディスプレイ広告によって検索行動を喚起する」という「裏技」の完成です。

YDNの「ディスプレイ広告」として、特定のキーワードによる検索行動を煽るクリエイティブを用意し、YDNの特性である膨大なインプレッションを活用して大量に露出させます。YDN広告そのものがクリックされれば、それはそれでOKですし、広告を目にした人が目当てのキーワードで検索してくれれば、検索結果ページから自社サイトに誘導するという第2の策が発動します。

ただし、広告掲載ガイドラインに抵触しないよう注意が必要。

以下のようなバナー広告は掲載できません。

(1) ユーザーの誤動作を誘発する可能性のある表現、OS やウェブブラウザの機能を模倣するもの

1. アラートマーク、実際に機能しない「閉じる」「いいえ」「キャンセル」のボタン、検索窓、テキストボックス、プルダウンメニュー、ラジオボタン、チェックボックス、サブミットボタン、メニューボタンなど

同種の広告でよくある「検索窓」を配したクリエイティブは使用不可となっております。また、必ずしもクリックされることを目的としないPPC広告の掲載は、そもそもヤフーにとっては利の薄い「裏技」ですから、いわゆる超法規的措置で「掲載不可」にされる可能性も否定できません。

それでも、物事にはグレーゾーンが存在するというのが世の常であり、「一見するとフツーの広告だが、実は特定のキーワード検索を喚起している」という広告表現は、アイデア次第で十分に実現可能です。

繰り返しますが、YDNは「クリック課金」型の広告ですから、クリックされなければ広告費は「ゼロ円」です。その仕様の裏を突き、「自社のプロモーションサイトが検索結果ページで最上位に位置する」キーワードによる検索を誘発する「インプレッション目的」のYDNディスプレイ広告を掲載することで、広告コストを低く抑えつつ検索エンジンからのトラフィックを増やせる可能性があります。

オーガニックサーチの最上位に加えてスポンサードサーチやアドワーズを併用した場合でも、そもそも競合が存在しないキーワードに入札するわけですから、CPCは安く済むという道理。

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