インタレストマッチ(モバイル版)の導入中止決定はひとつの時代の終焉の始まりか

以前の記事でモバイル(ガラケー)広告ならびにインタレストマッチの影が薄くなっている点に言及しましたが、モバイル版インタレストマッチの導入中止が決まったようです。

情報ソースは昨日(2012/7/31)のYahoo!リスティング広告お知らせメール。

お客様各位

平素はYahoo!リスティング広告をご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたび弊社では、インタレストマッチ広告掲載の見直しにより、インタレストマッチ(モバイル版)の導入を中止する運びとなりましたので、お知らせいたします。詳細は下記をご確認ください。

本変更に伴い、皆様に多大なるご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。

今後ともYahoo!リスティング広告をよろしくお願いいたします。

                記

■「広告管理」「広告管理:検索」タブでインタレストマッチをご利用のお客様

1. 対象サービス:
 インタレストマッチ

2. 対象デバイス:
 モバイル

3. 概要:
 インタレストマッチ(モバイル版)の導入を中止いたします。

4. 注意事項
 配信先デバイスで「モバイル」を選択した場合、スポンサードサーチには配信されますが、インタレストマッチには配信されませんので、ご注意ください。その他のデバイスに関しては、変更はありません。

■「広告管理:コンテンツ」タブでインタレストマッチをご利用のお客様

1. 対象サービス:
 インタレストマッチ

2. 対象デバイス:
 モバイル

3. 概要:
 ・広告掲載方式「インタレストマッチ」のモバイル版は、導入を中止いたします。
 ・先般よりご案内のとおり、広告掲載方式「インタレストマッチ(2008年版)」に関しては、2012年後半で提供を終了する予定です。

 (導入中止)
  -インタレストマッチ(モバイル版)

 (提供終了予定)
  -インタレストマッチ(2008年版)

  (提供継続)
  -ターゲティング
  -その他の広告

4. 注意事項:
 インタレストマッチの配信先デバイスで「モバイル」を選択した場合、入稿は可能ですが広告は配信されませんので、ご注意ください。

5. 補足:
 ・モバイルにおいてコンテンツ向け広告の掲載をご希望の場合は、広告掲載方式「ターゲティング」「その他の広告」をご活用くださいますようお願い申し上げます。
 ・インタレストマッチのその他のデバイス(PC、スマートフォン、タブレット)に関しては、変更はありません。
 ・スポンサードサーチに関しては、変更はありません。

                              以上

簡潔にまとめると。

「広告管理」「広告管理:検索」によるインタレストマッチ配信

「広告管理」「広告管理:検索」タブ(=スポンサードサーチ)を利用し、スポンサードサーチ広告のインタレストマッチ配信を設定している場合、配信先デバイス「モバイル」に対しては、インタレストマッチ広告が配信されません。

「広告管理:コンテンツ」によるインタレストマッチ配信

「広告管理:コンテンツ」タブでインタレストマッチ広告を利用している場合、配信先デバイス「モバイル」に対する広告配信は不可になります。

ただし、「ターゲティング」「その他の広告」の設定を利用した広告配信は行われますので、ガラケーのコンテンツ向け広告で最後の一花を咲かせたいという方は、そちらを利用しましょう。インタレストマッチによるマッチングが効かないため、予算に余裕のある大手広告主が有利になるとは思いますが。

決定の背後にある事情を推測してみる。

今回の導入中止の背景としては、新たなマッチングロジックがモバイルでは十分に機能しない等の技術的な側面も考えられますが、最大の理由はガラケーのインタレストマッチ売り上げが伸びず、サポートや開発に人的リソースを振り分ける意味がなくなったという経営判断ではないかと推測します。

なお、ガラケー衰退の影響により、当然ながらスポンサードサーチモバイルの売り上げも減少しているはずですが、そちらはGoogleが撤退しない限りは続くはずです。(アドワーズの配信システムを利用しているため)

今後、モバイルリスティング広告の主戦場はスマホ、タブレットへと移っていくわけですが、行動履歴や属性情報、位置情報といったいわゆる「個人情報」をどこまで活用(世論的、法的、そして技術的に)できるか、また新たな広告配信モデル(アプリ広告含む)を構築できるかが戦局を左右しますので、現在の二大巨頭であるYahoo! JAPANやGoogle以外の第三勢力の台頭もありえる状況になってきました。

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